それはただ一人のお客様との出会いでした。
悩みを抱えたそのお客様は毎晩二時間しか寝れなく、それがずいぶん続いているそうです。
4時間でいいからぐっすり眠りたいのというそのお客様は
当時、眠りに無頓着な私でもすぐにわかるくらい、寝具とは違う悩みがありました。
店で一番高価なふとんを売りました。でも合わなかったらキャンセルしていいとも言いました。
当時、キャンセルしていいなんて言語道断です。でもつい言葉に出てしまうくらい私も不安だったのです。
三日ほどしてからでしょうか。そのお客様が再来店されました。
やっぱり駄目だったかと思ったのと同時に、正直ほっとした気持ちもありました。
でも、そのお客様は満面の笑みで「ありがとう」とお礼を言ったのです。
聞き間違いじゃないかと耳を疑いました。私は快眠を売る!と表向きは言って、実際には売上しか見ていない行動しかしてなかったのですから。
涙が出るほど後悔しました。
もやもやとすることが吹っ切れた瞬間でもありました。
これからは寝る「モノ」ではなくて眠る「コト」を提供しよう。
眠り屋さんわはそこから始まりました。
それはメーカーから説明を聞いて単にそれを仕入れて売るということはしないからです。
それは私たち「眠り屋」としての役割だとは考えていないからです。
自分たちで吟味したものをきっちり説明して本当の快眠を知ってほしいから。
その為、多少うるさく感じるかもしれません
がしっかり説明して私たちがあなたに合わないと思ったものは、お勧めすることはしていません。
私たちのお店の滞在時間は1時間以上というお客様も多いです。
眠りについての悩みや相談を、どうぞ私たちにお聞かせください。
資格を持った診断士がきっちりとお伝えします。
それは見たことない寝具が多いからかもしれません。
私たちは「快眠」につながる寝具を様々なところから探しています。
それは国内だけに関わらず、時には海外からでも。
そして、私たちがお勧めしたいものがない場合には創ります。
例えば表生地も裏生地もシルク繊維のおふとん。
例えば表生地も充填物も麻だけで作られたパッド。
仰向けでも横向けでもきちんと体を支えるウッドスプリングのべドシステムやマットレス。
隣県にはない寝具が揃っていますがそれも、快眠という視点からできた必然。
どうぞ、こだわりの寝具に触れてみてください。私たちが創るものは寝るための「寝具」ではなく眠るための「眠具」だということがお分かりいただけます。
ウール・キャメル・リネン・コットン・ラテックス・ウッドなど
それは自然から受ける恩恵に他なりません。
私たちは自然に感謝しながら品揃えをします
なぜなら寝床内気象をよくすることが「快眠」につながることを知っているからです。
おふとんの中を温度33℃・湿度50%が一番気持ちいと感じる寝床内気象です。
私たち人間は一人では生きれないように、快眠にも天然が欠かせないものなのです。
使わなくなってからでも自然に戻すことができるものばかりです。
自然の恩恵を受けながら大事に使わせていただく。どうしても難しく、化学繊維を使う場合でも腑に落ちるものしか扱いません。
当たり前のようでなかなかできないものです。
まずは私たちから。その思いを共感してほしい。
そう願っています。
おそらく寝具を一枚も使っていないという方はいないでしょう。
ここを追求・解明していくことこそが「眠り屋」としての役割だと思うのです。
確かに今は便利な時代になり、ネットや通販でほとんどの「モノ」は買える時代になりました。
実際私も目当ての本があればネットで買っています。でも、たまに実際の本屋に出向くようにしています。
なぜか?
目当てのものがわかっているときには〇〇と本の名前を検索すれば買うことができます。
でも、本屋に足を運ぶと、自分が知らなかった本や思いもしなかった本に出会うことがあります。
私は毎日、ふとんのこと眠りのことを考えているので、ともすれば自分の世界にこもってしまい、狭い視野でしか物事を見なくなるものです。
本屋に「わざわざ」行くことは皮膚感覚で感じる「何か」がそこにあるのだと思うのです。
「毛布」「タオルケット」「羽毛ふとん」などの単語で検索してみると数万点の商品が探せます。
でも、それは「皮膚感覚」で感じることができるかというとそうではありません。
私たちができること。それは寝具という商品ではなく触り心地、寝心地、天然素材の優しさなどを肌で感じてほしい。
だからこそリアル店舗でこだわることは実際触れて、横になって体感していただく場所があるということが絶対条件とであり、必要条件なのです。
どうぞ、「眠り屋さんわ」で感じてください。
お伝えしたいのは寝具という「モノ」ではなく快眠に繋がる「コト」なのです。
睡眠・快眠というキーワードは昨今、多く目に付くものですが、「何をもって快眠か」という観点からみるとまだまだ未熟なことが多いのも事実です
だからこそ私たちは、私たちが「正しい」と思うことを一生懸命探していきたいし、探し続けなければなりません。
それが私たち「眠り人」の役割です。
私たちの使命はお客様の代わりに「本物」を探すこと。
そしてこれからも「伝え」「創り」「守り」「感動を与えること」
終わりのない旅のようなものですが、一生懸命に続けていきます。
そこに「眠れない悩みを持った人」がいるかぎり。